概説
AKB48グループ14人目のソロデビュー。かねてよりシンガーソングライターを目標に掲げていた山本にとって、夢への第一歩となる作品である。
48グループの総合プロデューサー・秋元康がプロデュースを、東京事変のベーシスト兼音楽プロデューサー・亀田誠治がサウンドプロデュースを務めた。
自身が作詞・作曲を務めた楽曲6曲の他、亀田氏と縁のあるアーティスト(GLAYのTAKURO・スガシカオ)の提供楽曲が収録されている。また、秋元氏や亀田氏、高名な音楽プロデューサーのいしわたり淳治と蔦谷好位置の提供楽曲や生沢佑一の楽曲のカヴァーと、バリエーション豊かな楽曲13曲が収録されている。
初回限定盤・通常盤の2形態で発売された。
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楽曲一覧
- レインボーローズ[04:34]
作詞・作曲:山本彩/編曲:亀田誠治
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玉田豊夢の力強いドラムサウンドから始まる楽曲。果てしなく続く空を連想させるバンドチューンで、虹色の花(レインボーローズ)を贈ってくれた「君」の存在を糧に生きようと心に決める「僕」の姿を描いている。「明日世界が終わっても後悔しないように生きよう」と誓った、山本の無限の可能性を秘めた爽やかな楽曲である。個人的には、歌詞・旋律・音色・歌声全てが好きである(シンガーソングライター・山本彩の最初の楽曲に相応しい正統派な楽曲だと感じた)。尚、この楽曲の解説がWikipedia に詳述されている。
- 雪恋[03:56]
作詞・作曲:山本彩/編曲:亀田誠治
- Drums:玉田豊夢
- E.Bass:亀田誠治
- A.Guitar:小倉博和
- E.Guitar:名越由貴夫
- Piano:斎藤有太
- Strings:今野均ストリングス
- Programming:豊田泰孝(誠屋)
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本作のリード楽曲。NTTドコモ・レコチョク「dヒッツ」CMソング。今野均ストリングスの弦が魅力のバンドバラード。冬の始めに恋人「君」と別れた「僕」を描いている。降り積もる「君」への想いを儚い音色に乗せて歌った、終わった恋の苦しみ・悲しみを感じる切ない楽曲である。個人的には、歌詞・旋律・音色・歌声全てが好きである(力強い歌声が、「僕」の胸に刺さって抜けない矢の痛みを表現しているように感じた)。尚、初回限定盤のDVDには、この楽曲のMVと特典映像が収録されている。
- ヒトコト[04:04]
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音楽プロデューサー・いしわたり淳治作詞楽曲。中島美嘉の「ORION」で有名な百田留衣が作曲を務めた。打ち込みのストリングスと暗く軽快な音色が特徴。倦怠期で恋人「あなた」とすれ違っている「私」の気持ちを切なげに描いている。散らかっていた「私」の心が徐々に片付く過程を描いた、夜明けと恋が終わる瞬間を描いた儚い楽曲である。個人的には、歌詞・旋律・音色・歌声全てが好きである(特に、恋の始まりの高揚感を表現した、1番Aメロの「出会った頃なら 眠っていても 「寝てない」って返してたのに」が好きである)。
- 彼女になりたい[04:00]
作詞・作曲:山本彩/編曲:亀田誠治
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山木秀夫のドラムが終始主張的に聴こえる楽曲。気になる男性「あなた」の彼女になりたい「私」を描いている。大好きな異性に対する一途な想いや気持ちを歌った、力強くも非常に可愛い爽快バンドラブソングである。個人的には、歌詞・旋律・音色・歌声全てが好きである(特に、前述のドラムサウンドと、曲中の可愛いフレーズ(「おはようのたった4文字」「キラキラしてる 恋の魔法」等)が好きである)。尚、山本はこの楽曲を「ザ・女子みたいな曲」と評価。「たまには違うタイプの歌詞を書かないといけない」と思い制作した。
- 愛のバトン[04:47]
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音楽プロデューサー・いしわたり淳治作詞楽曲。ゆずやSuperflyのプロデュースで有名な蔦谷好位置が作曲を務めた。愛や世界平和をテーマに掲げた優しいバンドナンバー。世界を変えられるほどの力を持っていない非力な「僕」が、自らの愛をバトンに託す姿を丁寧に描いている。「僕の愛を受け取って欲しい」と「君」に向けて歌った、偽物の愛で溢れる世界に向けた壮大なラブソングである。個人的には、2番Aメロの歌詞「どうして悪い噂なら すぐに広まっていくのに 心で笑顔 つなぐリレーは 上手く出来ないんだろう」が好きである。
- BAD DAYS[05:41]
作詞・作曲:TAKURO/編曲:亀田誠治・TAKURO
TAKURO(GLAY)by the courtesy of LSG-
ロックバンド「GLAY」のギター・TAKURO作詞・作曲楽曲。本作最長楽曲で、編曲と間奏のギターソロ演奏も務めた(編曲は亀田誠治と共作)。BAD DAYS(最低の日)を連想させるバンドナンバー。愛する「君」に会いたいと願う主人公の願いや叫びを、切なくも荒々しく描いている。山本の覇気ある声が音色と非常にマッチした、憂鬱な真夜中の情景が浮かぶ痛烈ロックチューンである。個人的には、曲全体の激しい音色が好きである(特に、間奏のギターソロが、主人公の胸の叫びを表現しているように聴こえた)。
- 月影[03:50]
作詞・作曲:山本彩/編曲:亀田誠治
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自身作詞・作曲楽曲。神秘的な打ち込みサウンド・小倉博和演奏のアコースティックギターで構成されたシンプルな楽曲で、月の見えない暗闇の夜に独りで物思いに耽る「僕」の姿を寂しげに描いている。深い闇から抜け出せないけど抜け出していきたい「僕」を描いた、やり場をなくした孤独感を癒やす儚げな楽曲である。個人的には、サビの途中で鳴る鍵盤と、編曲・亀田誠治演奏のベースソロが好きである。また、月の類語(地球・太陽・宇宙・夜・光)が多い印象を受けた。
- スマイル[04:11]
作詞・作曲・編曲:亀田誠治
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サウンドプロデューサー・亀田誠治が作詞・作曲を務めた楽曲。Aメロやサビでクラップが響く王道バンドナンバーで、涙を流すMy friendの「君」に対して、「笑顔を見せて」と明るく励ます「僕」の姿を描いている。サビのリフレイン「Let's go Let's go」「Keep on Keep on」がキャッチーな、聴くと明日が百倍輝く素敵な青春応援歌である。個人的には、歌詞・旋律・音色・歌声全てが好きである(特に、曲全体の爽やかな音色と全体的に前向きな歌詞、サビの4連続コーラス「Let's go Let's go Keep your smile」が好きである)。
- 心の盾[04:37]
作詞・作曲:山本彩/編曲:亀田誠治
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自身作詞・作曲楽曲。ディストピアを連想させる非常に暗い楽曲で、「理不尽な世界で生きるために心を守る盾を持て」と、魂を感じる声で力強く訴えている。自問の末に自分の為に生きると決めた「僕」を描いた、混沌とした現代社会に向けたメッセージソングである。個人的には、窮屈で息苦しい濁った灰色の朝が浮かぶ、曲全体の陰鬱・暗鬱・憂鬱な音色が好きである(特に亀田誠治演奏のベースが好きである)。尚、山本はこの楽曲を「「レインボーローズ」と並び、"自分"を歌っていると言い切れる楽曲である」と述べた。
- ひといきつきながら[05:05]
作詞:岩田純平/作曲:生沢佑一/編曲:亀田誠治
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JT(「アナザースカイ」限定)CMソング。ミュージシャン・生沢佑一の通算12thシングルのカヴァーである(詳細はWikipedia 、原曲はYouTube 参照)。2本のアコースティックギターを中心に据えた簡素な構成。エレキピアノや山本が弾くハーモニカの音色が切なく、ドラム・ベース・ギター等で構成された原曲と全く違った印象を受ける。繰り返される「ひといきつきながら」の歌声に癒される、現代社会を懸命に生きる人達に贈る楽曲である。個人的には、何度も登場するフレーズ「ひとりだけどひとりじゃない」が好きである。
尚、この楽曲は、2018年の24時間テレビでチャリティーランナーを務めたANZEN漫才のみやぞんが、練習中に口ずさんでいた曲でもある(それを知った山本は、24時間テレビ直後の「行列のできる法律相談所」で、完走したみやぞんにサプライズで同曲を弾き語りで披露。その影響で、本作発売日に配信開始したこの楽曲のダウンロードが急増し、8月26日付のオリコンデイリーデジタルシングルで、圏外から3位に急浮上した)。また、前述のギター録音は、山本の歌と共に一発録りで行われた(亀田氏のX より)。
- 疑問符[04:58]
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総合プロデューサー・秋元康作詞楽曲。虚しく悲しいバンドサウンドで構成された楽曲で、恋人「君」と別れた「僕」の虚ろな姿を描いている。飲み込んだ疑問符のせいで壊れた恋の末路を歌った、後悔・苛立ち・虚無・絶望を感じる切ないラブソングである。個人的には、前奏のアコースティックギター→ドラム→ピアノ→エレキギターの流れが好きである。また、アコースティックギターが罅割れている「僕」の心を、エレキギターが電車の音を、サビのピアノがカンカンと鳴る警報機の音に聴こえた。
- 幸せの欠片[04:18]
作詞・作曲:山本彩/編曲:亀田誠治
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自身作詞・作曲楽曲。恋人「君」と過ごす夏の終わりを歌った楽曲で、愛する「君」に対する想いや「君」と共に生きる決意を、繊細な歌詞・旋律・音色・歌声で表現している。「君との日々に散りばめられた幸せの欠片を集めて、それを愛と呼ぼう」と歌った、優しさ満載のラブソングである。個人的には、曲全体の温かい歌詞と、ラスサビ前の上昇するピアノグリッサンドが好きである。また、幸せの欠片を連想させる煌びやかなフレーズ(花火・夕立・海・星・宝物)が多い印象を受けた。
- メロディ[04:57]
作詞・作曲:スガシカオ/編曲:亀田誠治
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シンガーソングライター・スガシカオ作詞・作曲楽曲。希望に満ちた爽やかな空を連想させる楽曲で、会えない「あなた」や会えていない「君」、そばにいる「君」や好きな「あの人」に自分のメロディ・歌・声を届けたい「私」を描いている。シンガーソングライター・山本彩の決意や想いを歌った、等身大の気持ちが伝わる非常に晴れやかな楽曲である。個人的には、1番Bメロの「少女にも女にもなれない 宙ぶらりんな心」が、当時23歳の山本を的確に表現しているように感じた。
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